じゃらんリサーチセンター(沢登次彦センター長)が7月26日、自治体観光担当者などを対象に行った「観光振興セミナー2017(東京会場)」で、「『じゃらん宿泊旅行調査2017』最新データと分析結果」を発表した。2016年度(16年4月~17年3月)の日本国内の観光を目的にした宿泊旅行は、実施率が04年度の調査開始以降で過去最低で、実施者の平均旅行回数も、延べ宿泊数も前年度に比べて減少した。
宿泊旅行実施率は前年度(15年度)の56・4%から16年度は54・8%に下降した。実施者の平均旅行回数は2・86回から2・77回に、延べ宿泊数は2億6903万人泊から2億5308万人泊に減少した。
性・年代別の宿泊旅行実施率について沢登センター長は「すべての属性で前年度から減少。05年度と比較すると11・3ポイント減少し、若年層よりもミドル層以上における減少幅が大きい」と説明した。減少幅が最も大きかったのは50~79歳の女性で、69・7%から55・6%となり、14・1ポイントの減少。減少幅が最も小さかったのは20~34歳の女性で、66・7%から60・3%となり、6・4ポイントの減少だった。
都道府県別の延べ宿泊旅行者数(16年度推計値)を上位10位以内について見ると、1位東京都1527万人(前年度比148万人減)、2位北海道988万人(同81万人減)、3位静岡県723万人(同25万人減)、4位神奈川県708万人(同19万人減)、5位大阪府697万人(同79万人減)、6位長野県671万人(同138万人減)、7位京都府618万人(同7万人減)、8位千葉県564万人(同56万人減)、9位兵庫県484万人(同76万人減)、10位福岡県480万人(同27万人減)。
また、47都道府県で延べ宿泊旅行者数が前年度から増えたのは8県のみだった。8県の増加率は、佐賀県が16・0%、福井県が11・5%、茨城県が10・0%、栃木県が8・8%、岐阜県が5・5%、香川県が2・2%、鳥取県が0・5%、沖縄県が0・1%。
じゃらん宿泊旅行調査は、今年で13回目。日本全国で行われている観光宿泊旅行の動向を調べ、毎年7月に発表している。出張、帰省、修学旅行などを除いた観光宿泊旅行に特化した調査となっている。